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ストリーミングヒットを生むために必要な取り組みと、当社が寄与できること

2024.01.02

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「ストリーミングヒットを狙って出せる組織になるためには、何が必要なのだろうか?」


レコード会社をはじめとしたクライアント各社さまとお仕事するなかで、自分に問い続けているテーマです。思いがけないきっかけでヒットすることが多いストリーミングマーケットにおいて、狙い通りにヒットを生むのは至難の業。しかし、ユニバーサルミュージックさんやソニーミュージックさんを筆頭に、毎年ストリーミングヒットを数多く生み出し続けている会社もあり、不可能ではなさそうです。


タイアップを取る力や資本力、THE FIRST TAKEのような強力な飛び道具などがストリーミングヒットに大きく寄与していることに疑問の余地はないですが、そうした「大手の力」「武器」がなければヒットをつくれないかというと、必ずしもそうではないと思います。少人数のスモールチームからでもストリーミングヒットが数多く生まれていることはここ数年のTuneCore Japanさんが証明しているように思いますし。

施策のPDCAサイクルを回す力

私は、ストリーミングヒットを生み出すために重要な要素として「施策のPDCAサイクルを丁寧かつ、しつこく回し続ける力」があるのではないかと思います。「丁寧に回す」の意味合いとしては、PDCAのなかでも検証や振り返りの要素をもつ「C」(Check)を丁寧に行い、今後につながるような教訓を得ることです。もしくは、「C」で検証ができるような「P」(Plan)を立てることです。リリース前後で行った施策がどういった結果になり、施策の結果がどれだけ成果に繋がったのかを検証し、次回以降の施策に役立てていくことです。

これを読んで「PDCAくらいどの会社でも回してるだろ? 何を今さら」と思った方もいるかもしれません。ただ、回しているかどうか自体ではなくて、その中身の質が問われているのではないかと考えています。その質の差がそのまま、ストリーミングヒットを生み出す力の差にもなりうるのではないかと思います。
当社はその性質上、複数のレコード会社さま・音楽事務所さまから広告運用の依頼をいただきます。そのなかで、施策の検証・改善に対して貪欲なクライアントと、そうでないクライアントで結構な差があるなと思っています。例えば貪欲な会社の担当者さんは施策の実施前後で多くの質問をいただきますし、「どのプラットフォームで何をやりたいか」だけでなく、どの数値をもって施策の成否を評価するかも考えたうえで相談をいただくケースが多いです。検証結果を次に繋げ、今後の施策の効果を高めていこうという貪欲さを感じます。その一方で、施策が開始してからは当社からの進捗報告やレポートに反応がなく、やりっ放しになっているんじゃないかという印象を持つ方もいます(単純に忙しいだけかもしれませんが…)。

当社はあくまでも各社さまと相対するなかでの印象でしか語ることができませんが、こうしたPDCAに対する姿勢の違いはストリーミングヒットに再現性を持たせる組織力に影響しているのではないかという印象を持っています。

PDCAの「C」は他業界と比べても難易度が高い

ここでひとつ言及しておきたいことがあります。それは音楽業界が他業界と比べてPDCAの「C」の難易度がかなり高いことです。見なければいけないプラットフォームの数が分散しすぎていますし、評価指標もさまざまあるため、行った施策の成否を振り返るのが非常に難しい。

例えばゲームメーカーが自社のゲームアプリのインストール数を増やすためにオンラインでの施策を行う場合、効果の検証は基本的にインストール数で横並びにできるので検証はシンプルです。施策Aと施策Bの評価を同じ指標で行えます。しかしアーティストの場合はDSPの再生数以外にもリスナー数やフォロワー数もあり、YouTubeの再生数もあればダウンロード数もあり、各種SNSのフォロワー数もあります。グッズや動員数といった指標もあります。そもそも何を軸として評価すればよいかをアーティストの特性や規模感ごとに決めるハードルが高く、他業界と比べても分析の難易度が高いように思います。
Chartmetricを筆頭に、ここ数年で分散したプラットフォームを横断して詳細な分析ができるツールが充実しましたし、素晴らしい分析ツールを提供するディストリビューターも台頭するようになってきています。「検証しやすい環境」は確実に整ってきていると思います。が、それらを使いこなして適切にPDCAを回すハードルは他業界と比較すると依然として高いと思います。

また、レコード会社の方々とやり取りをしていて思うこととして、どの会社の方もリリース前後の稼働でかなり忙しくしているケースが多いと思います。制作だけでも大変なのに、リリース前後の宣伝ではあらゆる施策を同時並行で実施しなければいけないからだと思います。この忙殺されやすい環境もまた、PDCAの難易度を上げている要因なのではないかと思います。

当社が寄与できること

ここまで書いたことをまとめると、「ストリーミングヒットを出すためにはPDCAをしつこく丁寧に回すことが重要だが、音楽ビジネスの特性上、その難易度はかなり高い」となります。では、この状況下で当社のようなインターネット広告代理店が寄与できることは何でしょうか?

それは、ご依頼いただいた広告施策においてPDCAの「C」がしやすいレポートを納品することです。それを出すだけで宣伝会議での報告が成立するレベルのもの。広告レポートを読めば施策の結果だけでなく、次にどんなアクションを取れば良いのかイメージがつくものです。

例えば、当社では施策の分析にあたり「結果」と「成果」を分けて捉えることを意識しています。
例えば広告のリーチ数や表示回数、クリック数、コンバージョン数といった数字は全て施策の「結果」です。対して、広告期間中に増加したであろうDSPの再生数やライブラリ追加数、フォロワー数といった数字は「成果」です。
一般的に広告代理店が広告主に提出するのは「結果」が書かれたレポートだと思いますが、音楽業界の場合は前述の通り施策の検証難易度が高いため、そこから一歩踏み込んだものがあったほうが望ましいです。「結果」がどれだけ「成果」に繋がったのかに関する洞察があることによって、レポートの受け手がより適切な「C」を導き出せると考えています。当社が広告キャンペーンごとにかなり時間をかけてレポートを作成しているのはこうした考え方を持っているからです。

※YouTube広告の場合は広告遷移先がYouTube内になることが多いため、結果と成果がほぼイコールな場合が多いです。ただし、TikTok広告→YouTube、Instagram広告→Apple Musicといった外部遷移の広告キャンペーンの場合はそうは行きません。「結果」と「成果」を分析したうえで、さらに「結果と成果の相関性」を導き出さなければいけません。

クライアント各社さまが施策のPDCAの質を高められるようなコミュニケーションを今後も心がけてまいります。
2024年もGerbera Music Agencyをどうぞよろしくお願いいたします。


▼当社へのお問い合わせやサービス資料請求はこちらから可能です。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScpKVFQv0Qm5uKvBArO-7d3tjyFZzaopC_5jxNMquHK1rAn2g/viewform

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Image by Bruno from Pixabay

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