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ALBATROSS海部洋に訊く、インディペンデントな活動を支援する広告施策と台湾バイラルヒットの手ごたえ

2023.07.07

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1998年に結成し、2000年代にかけて精力的に活動するも2009年に休止。10年以上の空白期間を経て、2022年より本格的に活動を再開したバンド ALBATROSS(アルバトロス)。


A.O.RやR&Bを取り入れた煌びやかなサウンド、熟達した演奏と、心地よくアジテーションされるようなメッセージ。その洗練された楽曲たちは、日本のみならず国外にも波及するような普遍性を伴っている。


そんな彼らが実際、台湾のバイラルチャートを賑わしている。2023年2月から9か月連続シングルリリースを行う中で、3月にリリースした「雨の夜と桃源郷」が6月7日付でSpotifyプレイリスト『バイラルトップ50 – 台湾』の1位を獲得。他の楽曲にも続々と台湾からの反応が寄せられている。


当社Gerbera Music Agency(以下、GMA)のサポートを受けて、今年から積極的な広告施策に取り組んでいるALBATROSSのフロントマン海部洋に、GMAとの取り組みと台湾でのバイラルヒットの手ごたえについて話を訊いた。

ALBATROSS

シティポップ、AOR、アーバンソウルの系譜を辿りながらもボーダレスにジャンルを横断する、令和のアンセムミュージックを織りなす5人組。フロントマン海部洋が綴るメッセージと、ライブバンドとして培ったソウル・R&B由来のうねりを伴なったグルーヴとが絡み合った唯一無二のサウンドは、聴く者を鼓舞しながらも寄り添い語りかける。

1998年、高校時代の同級生である海部(Vo)、一見(Gt)、小林(Ba)を中心に地元名古屋にて結成。 当時、年間100 本以上のライブを全国各地にて展開。 ライブバンドとしてインディーズ・シーンの中核を担う存在となっていた彼らであったが、2009年のライブを最後に活動を休止した。

2022年3月20日には、当時のホームグラウンドであった名古屋アポロベイスの閉店に伴って行われた、ライブにて復活。活動再開を表明。同年7月には、12年ぶりのEP『ECHOED』をリリース。 9月に行われたレコ発ライブ“The World Is Echoed”は盛況を博した。

そして2023年。活動再開の後、新たに生み出された9つの楽曲を9ヶ月に渡り連続リリースする新企画”9 Chants”を発表。2023年6月に島崎(Key)が脱退、“9 Chants” の「情熱の果実」から新たにサポートKeyとしてハナブサユウキが加入して現在に至る。

■Albatross
Official site:https://albatross-web.com

YouTube:https://www.youtube.com/@albatross8851

Instagram:https://www.instagram.com/albatross_official_insta/
Twitter:https://twitter.com/albatross_tw

Facebook:https://www.facebook.com/albatross2013

――:2009年の休止から昨年活動を再開されましたが、2023年のALBATROSSはどのような計画をしていましたか?


海部:10年以上活動を休止していて、40代になった今、再開するのは気合いと覚悟がいることです。メンバーそれぞれに生活もあるし、かつてのように全国をライブで飛び回ることはできない。だけど一度諦めたバンドを同じメンバーでまたやれることってすごく運がいいことですし、やるからには全力でやりたい。


だから昨年7月にEP『ECHOED』を出した後は、たくさん曲をつくってアルバムだと思っていたんですけど、結果的に今年2月から10月まで、9ヶ月連続配信シングルを出すことになりました。とにかく爆速に動く復活1年目にしようと。


――:アルバムではなくシングルを連続リリースする方針に切り替えたのはなぜでしょうか?


海部:休止前はまだフィジカルでのリリースが常識だったので、なによりアルバムでセールスをつくることが重要でしたが、休んでいる間に状況はかなり変わりました。デジタルでの単曲リリースが中心となって、音楽の消費の仕方が変わり、フィジカルアルバムの存在意義が薄れる中で、埋もれること無く各曲を丁寧に届けていきたいというのが第一の目的ですね。また、リーチするタイミングが一定期間に集中してしまうアルバムよりも、曲ごとに発表する時期を分けて、接触機会を増やしたかったというのが狙いです。


――:シングルをどんどん発表していくというだけでなく、それらを『9Chants』というプロジェクトとして発信していくのも面白い試みですね。ちなみに「詠唱歌」という意味である“Chant”を掲げたのはどういう想いが込められていますか?


海部:今回発表する9曲に限らず、ALBATROSSの楽曲で男女における愛や恋をテーマにすることはあまりなくて。性別や年代に関係なく、頑張っている人、葛藤している人に向けて救い、鼓舞やヒントのようなものになる音楽をやりたいんです。そんな誰かに向けての祈りを送るという意味でのアンセム、詠唱歌、ということで“Chant”としました。


――:“9Chants”の特設ページも非常にスタイリッシュですよね。このデザインも海部さんご自身で手掛けていると伺いました。


海部:ありがとうございます。楽曲はもちろん、アートワークもグッズも、このHPも全て自家発電でやるというのが基本姿勢ですね。マネジメントやプロモーションも全て自分たちが決めていくインディペンデントな活動です。


――:そんな中でGMAにお声がけいただいて、初めてInstagram広告を実施したのは今年の4月でした。ご依頼のきっかけを教えていただけますでしょうか?


海部:2000年代まで精力的に活動していた頃は、DSP(Digital Sales Provider=デジタル音楽配信事業者。SpotifyやApple Musicが代表的なDSP)はまだまだでしたし、SNSも今ほど普及していなくて、広告効果を得るためにはいわゆるマスプロモーションしかありませんでした。昨年『ECHOED』をリリースした時もまだその認識で、タイアップを取ったり、店内BGMで流してもらえるように動きましたが、当時と比べても効果があまり実感できず。これは考え方を変える必要があると焦りました。


でもSNSを活用してTikTokからバズらせるにも僕たちの音楽が向いているとは思えないし、ライブツアーやフェスの市場が広がっていると言っても、今はまだ色んなところに出まくるタイミングじゃないなと。もうちょっと僕たちの手元でできるプロモーション施策を調べていく中でGMAさんに辿り着きました。


――:色んな施策を調べていく中で、GMAに依頼したポイントはどこでしたか?


海部:いわゆるマスプロモーションって認知拡大までが目的で、そこから曲を聴いてくれたり、フォローしてくれたり、実際に行動を起こしてくれるかは言ってしまえば副産物。自分たちではコントロールできない範囲でした。でもGMAさんのInstagram広告は直接Spotifyを始めとするDSPとつなげて、数字を検証しながらコントロールして運用してくれる。「そんなことできるんだ!」と目から鱗のスキームでした。


――:複数のアプローチをとっていく中で、海外の反応が特に高いことがわかってきたので、そこに注力していく方針になっていきました。効果が表れてきたことを実感したのはどんな部分でしたか?


海部:ある時期からInstagramの投稿やYouTubeにコメントが増えてきたことですね。単に再生数やフォロワーの数が増えるだけでなく、ユーザーにとって手間がかかるコメントも増えたので本当に刺さっているんだなと思いました。特に海外の方は「ベースのグルーヴが気持ちいい!」とか「英語のリリックがほしい」とかみたいに、しっかり聴いてくれた上で音楽的な部分に触れてくれることが多くて、単純に励みになります。日本のマーケットは一度火が付くとどんどん規模が広がっていきますけど、その火をつけるまでが難しいという印象。海外のリスナー、特に台湾のリスナーの方達は、親日という文化もあるかもしれませんが、とても貪欲に良い音楽を探している方が多いんだなという印象を受けました。

ALBATROSS / 雨の夜と桃源郷 (Official Music Video)
ミュージックビデオに付いた海外リスナーからのコメント

――:海外の中でも特に反応が高かったのが台湾でした。5月末~6月にかけてSpotifyプレイリスト『バイラルトップ50 – 台湾』に「雨の夜と桃源郷」と「ECHOED」が選出。特に「雨の夜と桃源郷」は一時期トップを獲得しましたし、この2曲はその後まもなく『Viral Hits Taiwan』にも入り、バイラルヒットを飛ばします。


海部:びっくりしましたよ。スタッフの方からいただいた報告を見て、台湾の調子がいいということは認識していましたが、まさかバイラルチャートに入るとは(笑)。チャートに入ると、色んな人の目に触れる機会がさらに増えて、エディトリアルプレイリストにも入りやすくなりました。そうなると副次的に他の楽曲も聴いてもらえて、全体の再生数が相関的に上がっていくのがすごくて。今は新曲をリリースするごとにどんな反応が返ってくるのか、楽しみになってきました。


――:この広告の反応を受けて、今後の活動やクリエイティブにフィードバックされることはあると思いますか?


海部:少なからずあると思いますね。曲や映像のテイストやBPMなど、広告の実施回数を積み重ねていくことでおぼろげながら傾向が見えてくるはずですし、そのナレッジは他のアーティストは持っていない自分たちの強みと捉えています。もちろん反応が良かった曲をそのまま踏襲したものをつくるわけではないですが、何かしらやれることの幅が広がりそう。


――:今後制作される楽曲やクリエイティブだけではなく、例えば台湾でのライブやフェスティバルの出演などもありえる話ですよね。


海部:いいですね。実現できるように動きたいとは思っていますし、ぜひ声もかけてもらいたいです(笑)

――:トライアルを重ねながら、ここまでのパフォーマンスが発揮できるようになりましたが、うまくいかなかった広告の結果もポジティブに受け止めて、次の施策に粘り強く取り組んでいただいた成果だと感じました。

海部:それはGMAのスタッフのみなさんが正直にやってくれると感じたからだと思います。できないことまで「やれます」とは言わず、最初の打合せからフェアにお話してくれました。不確実性があることをご依頼しているのも理解していますし、一発当てたら終わりというわけにもいきません。その中でどんなアプローチをしていくのが最善か根気よくお付き合いいただけるところは感謝しています。この後も折角10月までリリースが続くので、色んな試行錯誤をしながらGMAさんが提供するこのサービスの一番の好事例をつくりたいと思っていますよ。

――:再開してどんどん広がり始めているALBATROSSですが、今はどんなことを目指していますか?


海部:そうですね……。今、音楽の消費サイクルが本当に早くて、消費財のようになっている気がしていて。でも僕の人間形成には音楽が大きく関わっているし、音楽が人に及ぼす影響力って本当にすごいと思っているんです。だから消費するように聴いて終わりではなくて、音楽といい付き合い方をしてくれる人がもっと増えることを願っています。そのために僕らは相変わらず誰かの人生に寄り添った、“Chant”になるような音楽をつくり続けていきたい。今はそれができるような環境や体制を整えていくことが目標ですかね。もっと制作に集中できる時間があればいいのにとずっと思っているし、なんだったら自分たちのスタジオだって欲しい。


――:音楽に対するピュアな情熱はもちろんありながら、今の音楽を取り巻く状況を客観的に理解して、人に届ける仕組みや計画に落とし込むところまでご自身で徹底的にやられているところに今のALBATROSSの強さがあるんだなと、お話聞いて感じました。

海部:インディペンデントでやっている理由もそこに直結していて、自分たちにとっていい環境をつくるためには、還元率の高いチームになっていくしかないと思うんです。音楽のマーケット自体が縮小傾向であることは逃れられない中で、大きな資本と組んで収益を分け合いながらやっていくよりも、なるべく自分たちでやれることや知識を増やして、しっかり成果を出していく道を選びました。その環境の実現に向けて頑張りますので、引き続きサポートお願いします!

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取材・執筆:峯大貴

1991年大阪府生まれ。Webメディア ANTENNA副編集長 / Gerbera Music Agency所属。音楽ライターとしてミュージック・マガジン、BRUTUS、CDジャーナル、タワーレコードMikikiなどへの寄稿も多数。

Twitter:https://twitter.com/mine_cism

Webサイト:https://antenna-mag.com/

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