Detail
今回は日記というか、備忘録的なものを書きます。ビバラ行けなくて辛いです。
海外にはライブのブッキングができるプラットフォームがあります。例えば、下記の2つ。
どちらも、ミュージシャン/ブッキングエージェント/プロモーターを繋ぐサービスです。
これはおもしろい仕組みで、ミュージシャンがこのサイトにEPKを登録→そのEPKを媒介にエージェントやプロモーターと出演交渉ができる、といったものです。
※EPKとは?
エレクトリックプレスキット。ざっくり言うと、アーティストの履歴書というか、プレゼン資料。ライブのブッキングに限らず、メディアと関係性をつくる時など、さまざまなケースで使用される。
※プロモーターとブッキングエージェントの違いは?
ミュージシャン(出演したい側)とプロモーター(出演させたい側)の間に立つのがブッキングエージェント。ミュージシャンが直接プロモーターと繋がってブックするケースもあるが、ブッキングエージェントを介さないとブックできないハコもある。
Sonicbidsのサービス内容は?
以下、Sonicbidsのサービスを友人に訳してもらったので記載してみます。
ギグブッキングをもっと手軽に!
プロモーターとつながり、あなたの音楽をアピール、ギグの出演を増やして、キャリアに活かそう!Connect with promoters, present your music professionally,book more gigs and grow your career.
Sonicbidsはマネージメントをする新しいチームメンバーだと思ってください。わたしたちは、あなたとプロモーター・ライブ会場のオーナー、そして世界中にある機会チャンスを結びつける最適なツールとリソースを提供しています。
Think of Sonicbids as a New Member of your Management Team
We provide a suite of tools and resources that connect you with promoters, venue owners, and great music opportunities all over the world.<以下、Sonicbidsのサービス>
1.Professional EPK
Sonicbidsは ミュージシャンのためのthe Electronic Press Kitをつくりました。活躍するプロモーター、ブッキングエージェントたちのアドバイスをもとにつくられたこのPRサービスには、アーティスト自身の作品を見せられるプラットフォームがあり、チャンスの幅を広げることができます。Sonicbids invented the Electronic Press Kit for musicians. We built this tool as a result of direct feedback from promoters and booking agents. They tell us what they’re looking for, give you the platform to showcase what you do best, and help you land great opportunities.
2.Sonicbids Band Search
Sonicbids Band Searchは、プロモーター/ブッキングエージェント/バンドがSonicbibsが抱えるミュージシャンを地域・ジャンル・統計から絞り込み検索ができる機能。直接バンドとメッセージのやりとりもできるので、検索をしてお気に入りのタレントと出演契約することができます。The Sonicbids Band Search tool lets promoters, booking agents, and other bands search our network of musicians, narrow results by location, genre and statistics, directly message bands and book the talent they’re looking for.
3.Artist Metrics
SonicbidsEPK(PR機能)には、Facebook・Twitter・Soundcloud・YouTubeから判断されたソーシャルステータスから判断されたアーティストの評価(認知度など)が組込まれ、評価の高いアーティストは、検索結果も他の候補者よりも目立たせて表示します。Your social statistics from Facebook, Twitter, Soundcloud, and Youtube are included in your Sonicbids EPK to help your submissions stand out against other gig applicants.
4.Integrated Messaging System
Sonicbids Messagingでは、プロモーター・スカウトマン・他のミュージシャンと連絡をとることができるので、ネットワーク作りや、バンドの予定管理、ショーへの出演などに役立ちます。Using Sonicbids Messaging you can communicate with promoters, music bookers and other musicians to develop your professional network, manage your band and book more shows.
5.Gig Booking Platform
Sonicbids Gig Booking Platformは、ライブにエントリーしたり、ショーのブッキング、ライブの予定把握がワンクリックでできる画期的なツールです。The Sonicbids gig booking platform is the industry leading way for your band to apply to gigs, book shows and manage your calendar and makes booking shows as simple as clicking a button.
6.Unmatched Network of Opportunities
20,000を超える幅広いプロモーターとブッキングエージェントによる音楽イベントやコンペなどにもSonicbidsのブッキングプラットフォームを利用してエントリーできます。Browse and apply to a wide array of music opportunities listed by our network of 20,000+ promoters and booking agents seamlessly through the Sonicbids booking platform.
引用元:Sonicbids
…といった感じで、ミュージシャンとプロモーターとブッキングエージェントを繋ぎやすくするサービスのようです。
プロモーターやブッキングエージェント的には、出演させたいバンドを効率良く見つけることができるし、バンド側も繋がりたいエージェントにコンタクトを取ることができる。
日本で言うと近いことをしているのはgetstageでしょうか(ブッキングというよりはコンテストがメインだと思いますが)。
こういったサービス、日本にもあると便利かなあと思ってました。
理由は、
- プロモーターさん(日本だとイベンターさんと言ったほうが一般的かも。厳密には定義は違うようだけど)のブッキングの手間が省ける
- 良いミュージシャンが見つけやすくなる
- 実力のあるミュージシャンに出演のチャンスが生まれる
などなど。
…が、しかし、今の日本の音楽業界の状況を考えると、このサービスが必要とされるかどうかは判断が難しいところです。
恐らく現在、イベンターさんとブッキングを行っているのは、ほぼ事務所の方だと思います(ケースによってはレーベルの場合もあると思う)。これまで、日本ではブッキングエージェント的な役割を果たしてきたのは事務所だと思うんですね。
(余談ですが、対メディア・対ブッキングにおける強力なパイプ。これが日本において事務所が大きなパワーを持ち続けている所以のひとつだと思います。)
で、イベンターやフェスの主催者⇔事務所という、ブッキングの仕組みが既にできている日本において、このサービスは現段階ではあまり必要とされないんじゃないかなぁと仮説を立てています。
今、自分が知っているイベンターさんやフェスの主催者の方は、音楽シーンをかなり注意深く見ていて、ミュージシャンとの繋がりは相当に多い印象があります。なので、まずブッキングに困っていないんじゃないかなぁと。
唯一可能性があるとすれば、Web上で効率的にブッキングができるというメリット。従来型のブッキングよりも大幅に効率が上がるのであればアリかもしれませんが、果たしてメール/電話/直接交渉を通じた従来型のブッキングに取って代わるほどのものなのかどうか…
(そして、イベンターの方々が『知らないけど良いミュージシャン』のブッキングにどれだけ積極的なのかも気になります。)
日本においてブッキングプラットフォームが必要とされるかどうかは、この辺りによってくるんじゃないかなぁと思っています。
仮に、こういったプラットフォームが日本に生まれることで、チームを持った独立型ミュージシャンが活躍する環境が生まれるのであればアリだなぁとは思うのですが、まずは有機的なチームをもって活動するミュージシャンの実績づくりに貢献していくほうが先かなぁと思っています。
※『Sonicbids日本版をつくって、日本のミュージシャンを海外進出させる際の足がかりにする』という考え方はアリだと思いますが、むしろソッチの方が価値があるかもしれませんが、長くなってしまったので今回は割愛させていただきます。
着地しないまま終わってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました!
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